野球肘​

力強くボールを投げようとすると、肘関節に外反負荷が加わる。

この外反負荷を内側側副靭帯が制動しているため、内側側副靭帯の損傷により、肘関節の外反不安定性は増加する。特に投球によって、前斜走線維束の後方部分を損傷する事が多く、肘関節を70°程度屈曲した状態での外反ストレステストが陽性になる。

長掌筋、橈側手根屈、円回内筋、尺側手根屈筋、浅指屈筋の5つの筋は共通の起始腱をもち、内側上顆から起始しており、外反制動作用をもつと考えられる。

そのため、外反制動機構破綻した肘関節に対する運動療法では、これらの筋力強化が重要になる。